伴野内科クリニック
 
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  慢性腎臓病(CKD)が注目されています。 CKDとは、腎障害を示す所見や腎機能低下が慢性的に続く状態で、新しい言葉です。一次性、二次性の腎疾患から、慢性腎不全、さらには透析に至るまでの広範な疾患を総称してCKDと呼びます。そのほとんどは糖尿病、肥満、高血圧、メタボリックシンドロームなどの生活習慣病に関連した腎障害や加齢に伴い腎機能低下した場合が多いのです。よって、生活習慣病と同様に悪化すれば、脳卒中や心筋梗塞を起こす危険も高まるのです。また心不全を起こしやすいことも再認識され、厚生労働省も対策に乗り出しはじめました。放っておくと、末期腎不全となって、人工透析や腎移植を受けなければ生きられなくなってしまいます。現在、日本の患者数は、成人の約8人に1人と推計され、人工透析を受けている患者さんも、すでに26万人を超えており、その数は毎年1万人ずつ増え続けています。
このままでは、2010年には30万人を突破し、国民400人に1人が人工透析を受けるようになると予想されています。初期では症状が表れにくいですが、早期発見、早期治療することが大切です。
 
  腎臓は、背中側の腰の高さに左右2つあります。およその大きさは、その人の握りこぶしよりやや大きく、ソラマメのような形で暗赤色です。腎臓には心臓が1回の拍動で送り出す血液の4分の1が送り込まれてきます。その働きは、主に、血液をろ過して尿などの排出です。大人で1日に約1.5Lの尿として、体に不必要なものや摂取しすぎているものや老廃物を体外に排出します。その他、体内の水分量を一定に保つように水分量の調節したり、血液を弱アルカリ性に保つ役割、血圧の調節、赤血球を一定に保つホルモン分泌をしています。
 
 
CKDとは、タンパク尿が出るといった腎臓の異常が続いているか、腎臓の働き(GFR)が健康な人の60%以下に低下した状態を言います。
年をとると腎機能は低下していきますから、高齢者になるほどCKDになる可能性が高くなります。CKDの原因となる病気(基礎疾患)には、糖尿病、高血圧、高脂血症、高尿酸血症(痛風)、慢性腎炎、糸球体腎炎などがあります。多くは、メタボリックシンドロームなどの生活習慣病であり、「動脈硬化」を引き起こすものです。それは、心筋梗塞や脳卒中といった心血管疾患の重大な危険因子になっていることになります。よって、腎臓を守ることは、心臓や脳を守ることにもつながります。
 
 

CKDの初期には、ほとんど自覚症状がありません。 病気がかなり進行してから、貧血、疲労感、むくみなどの症状が現れる場合があります。定期的に尿検査や血液検査を受けることが非常に大事です。

肥満、運動不足、飲酒、喫煙、ストレスなどの生活習慣は、CKDの発症に大きく関与しているといわれています。また、メタボリックシンドロームでも、CKDの発症率が高まることが分かっています。
高血圧、糖尿病、コレステロールや中性脂肪が高い(脂質代謝異常)、肥満やメタボリックシンドローム、腎臓病、家族に腎臓病の人がいる場合は要注意です。

CKDの治療の目的は、透析が必要な末期腎不全への進行を遅らせることと、心血管疾患になるのを防ぐことです。そのためにも、まず生活習慣の改善が重要です。

また、CKDの予防には血圧の管理と尿検査が重要になります。 家庭でも血圧をチェックし、定期的に尿検査をすることをお勧めします。

*減塩の注意
食塩、みそ、しょうゆなどの調味料を減らしても、塩はパンや麺類、バター、ハムやかまぼこ、インスタント食品などにも多く含まれています。加工食品には充分気をつけてください。