伴野内科クリニック
 
トップページ 今月のお知らせ クリニック紹介 診療内容 人間ドック 検査 診療時間 アクセス
  一般診療 医療相談 禁煙外来 プラセンタ療法
逆流性食道炎症
 
 
逆流性食道炎は、今注目されている病気です。欧米では多く、日本では少ない病気とされていましたが、近年、食事の欧米化などで増えてきました。増えてきただけでなく、非常に多い病気となっているところが注目点です。胃の機能の低下、加齢によって引き起こされることが多いですが、肥満や妊娠でも症状が表れる場合があります。胃酸が逆流して、食道の粘膜を傷つけることにによって、「胸やけ」や、のどの違和感(飲み込んだ時に)、酸っぱいげっぷなどの症状が出ます。胸やけがなくとも、食後下を向いたり、げっぷの時に食べたものが食道に逆流していることを感じることはありませんか?食道は、胃酸を防御する機能がないために、 胃酸の逆流が繰り返されると炎症が起きてしまいます。
逆流性食道炎は、悪化すると食道ガンの原因となることもあります。欧米では、成人の40%が逆流性食道炎ではないかと言われています。日本でも、このような数値に近づいてしまう可能性があるのです。できるだけ胃酸の逆流がないように心がけ、「胸やけ」の症状は炎症になっていることがありますので、早期に治療し ましょう。
逆流性食道炎とは
 
 
通常いくつかの原因が重なって引き起こされます
食道と胃のつなぎ目の部分は括約筋と呼ばれる筋肉などで、胃の中のものが逆流しないように弁の働きを持っていますが、加齢とともにこの働きが弱くなったり、胃の手術などで逆流しやすい環境になってしまうことから起こります。弁の働きをしている穴を「食道裂孔」といい裂孔がゆるむと胃の一部が食道の方へ持ち上がって、「食道裂孔ヘルニア」という状態になってしまい、さらに胃酸が逆流しやすい状態になるということも多いのです。
また、胃炎や胃漬瘍などによって胃の働きが弱まると、食道へ逆流してきた胃液を胃に戻せなくなって起こることもあります。胃酸の量が多い、食べ過ぎ、脂肪の多い食事も原因となり、肥満や妊娠、お腹を締め付け たり、腰が曲がって胃が圧迫すると胃液を逆流しやすくなります。
症状は主に胸やけです。
のどから胸にかけて焼けるような症状、激しい痛みがある場合もあります。また、げっぷやのどに酸っぱい水(胃酸)が上がってくることがあります。下を向いた時、食べすぎた後や就寝後に症状がでるのが特徴です。ひどくなると、食べ物のつかえ感、胸痛や持続出血による貧血になることもあります。症状は、個人差があり、長く続く咳の原因が逆流性食道炎だったということもあります。
症状から逆流性食道炎が疑われたら、食道がんの有無、食道裂孔ヘルニアの種類、進行の度合いを診断するために、内視鏡検査が必要です。
逆流性食道炎の予防
 
  食べたもの、胃酸の逆流をさせないことが一番の予防になります。
★一度に食べ過ぎないこと、特に消化の悪いもの(油こいもの・いも類など)を食べ過ぎず、
  腹八分目を心がけましょう。
★食後すぐに横にならず、就寝前の食事はとらないようにしましょう。

もし、逆流性食道炎になってしまったら、早期治療です。
そして、上記の食べ過ぎなどに気をつけると同時に、
★ベルトやガードルで腹部を締めつけることは、できるだけ、さけましょう。
★寝たあとで症状の強くなる人は上体を高くして休むと良いことがあります。
逆流性食道炎の治療
 
  逆流性食道炎に用いられる薬は長期間服用することが多いです。症状に応じて、以下の治療薬を組み合わせて使用します。副作用などについては、医師から説明を受けましょう。

胃酸の分泌を減らす薬
食道粘膜を保護する薬
食道粘膜に障害を与える消化酵素の働きを弱める薬
胃からの食物を排出をしやすくする薬

治療が遅れ、食道が非常にせまくなってしまった場合には、手術が必要なこともあります。現在は効果的な薬が開発されています。早く治療を開始することが大切です。